「使わなくなった和室をフローリングにしたい」「洋風のインテリアに合わせたい」…。
和室からフローリングへのリフォームは、近年ますます人気が高まっています。特に築20年以上の木造住宅では、畳の老朽化や生活スタイルの変化をきっかけに、この工事を検討する方が増えています。
この記事では、和室リフォームの専門現場を多数経験してきた筆者が、畳からフローリングへ変更する際の費用、施工期間、注意点、具体的な事例を交えて、わかりやすく解説していきます。
■ なぜ和室からフローリングへ?
現場で実際にお客様から聞いた代表的な理由は以下の通りです:
- 洋風インテリアに統一したい
- ダニ・カビ対策(畳は湿気を含みやすい)
- ベッドや家具を置きたい
- ペットや小さな子どもが過ごしやすい空間にしたい
- 畳の交換コストを抑えたい(長期的観点)
和室は落ち着きやすい空間である一方、使い勝手の面で不便を感じている方も多く、ライフスタイルに合わせた洋室化が進んでいます。
■ 工事の内容と流れ
畳からフローリングへのリフォームは、見た目よりも慎重な工程を必要とします。下地の状態によっては追加工事も発生します。
【基本的な工事の流れ】
- 畳・床下地の撤去
- 床の高さ調整(根太・合板の施工)
- フローリング材の施工(無垢材・複合材など)
- 巾木や建具の調整、仕上げ清掃
【ポイント】
- 畳の厚さ(約5cm)とフローリング材の厚さ(約1.2〜1.5cm)に差があるため、段差調整が必要
- 床下に断熱材や防音材を追加することも可能
- 和室の押し入れや障子・ふすまも併せて洋室仕様に変更するケースが多い
■ 費用の目安(6畳〜8畳の和室)
工事項目 | 費用相場 |
---|---|
畳撤去・処分 | 約1万〜2万円 |
床下地工事(根太・合板) | 約3万〜8万円 |
フローリング材施工 | 約5万〜15万円(材質により変動) |
建具・巾木調整 | 約2万〜5万円 |
合計 | 約12万〜30万円程度 |
※無垢材や高級フローリング材を選ぶ場合は30万円以上になることも。
■ 施工期間の目安
工事規模 | 施工期間 |
---|---|
畳撤去+簡易フローリング | 1日〜2日 |
下地補強+無垢材施工 | 2日〜4日 |
建具変更・収納改装含む | 3日〜5日 |
職人の手配や建材の納期にもよりますが、6畳程度の和室であれば最短1日〜2日で完了可能です。余裕を持ったスケジュールを立てましょう。
■ 使用されるフローリング材の種類
材質 | 特徴 | コスト |
---|---|---|
複合フローリング | コスパ良好、防音・断熱性能あり | ◎ |
無垢フローリング | 高級感・自然素材のぬくもり | △(やや高額) |
クッションフロア(CF) | 水拭きしやすい、簡易施工 | ◎(安価) |
筆者のおすすめ: コストと性能のバランスが良い「防音性能付きの複合フローリング」が人気です。
■ 実際の施工事例
【事例①】築25年 木造住宅(神奈川県)
- 内容:6畳の和室 → 複合フローリング+壁紙張替え
- 費用:約18万円
- 期間:2日
- 備考:巾木の調整とコンセント移設も同時実施
【事例②】築30年 戸建て(静岡県)
- 内容:8畳の和室 → 無垢オーク材フローリング+押し入れ改装
- 費用:約36万円
- 期間:4日
- 備考:床断熱材も追加、木の香りに癒されると好評
【事例③】築22年 アパート1階(大阪府)
- 内容:6畳和室 → クッションフロア(木目調)
- 費用:約9万円
- 期間:1日
- 備考:ペット用の滑り止め加工あり、短工期で対応
■ 注意点と失敗しないポイント
- 下地の状態を事前に確認すること
- 傷んでいると追加費用・工期の延長リスクあり
- 段差処理と防音・断熱材の検討
- 冷えや音のトラブルを防ぐためには下地対策が大切
- 建具や周辺の和風要素とのバランス
- 障子・ふすま・照明などのテイストが合わない場合は変更を検討
- 工事前に家具の移動計画を立てておく
- 工事中は室内に立ち入れないため、事前準備が必要
■ 一括見積もりの活用が成功のカギ
和室のフローリング化リフォームは、業者によって提案内容や価格が大きく異なるため、複数社から見積もりを取るのが鉄則です。
一括見積もりサービスを利用すれば:
- 地元の実績豊富な業者を比較できる
- 材料や工法の違いを把握しやすい
- 追加料金の発生リスクを事前に把握可能
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まとめ
和室からフローリングへのリフォームは、見た目の変化だけでなく、使い勝手や快適性も大きく向上します。
費用は12万〜30万円前後、工期は1〜5日程度が目安ですが、素材や施工内容によって柔軟に調整可能です。
後悔のないリフォームを実現するには、経験豊富な業者の選定と複数見積もりの比較がポイント。ぜひ一括見積もりサービスを活用して、理想の住まいづくりをスタートしましょう。