こんにちは。私は住宅リフォーム業界で10年以上、マンション・戸建て問わず多数の現場を担当してきたリフォームの専門家です。最近は中古マンションを購入して、自分好みにリフォームする方が増えていますが、その裏で「思っていたのと違った」「もっと調べておけばよかった」という声も数多く聞きます。
この記事では、中古マンションリフォームで実際にあった失敗談を7つ紹介し、それぞれの原因と対策を詳しく解説していきます。購入を検討中の方や、すでに物件を手に入れた方にとっても、有益な情報をお届けします。
失敗談1:配管が古すぎて工事費がかさんだ
ケース概要
築30年以上の物件を購入し、水回りを全て交換しようとしたところ、配管が鉄管で老朽化しており、全交換が必要に。予算が大幅にオーバーした。
原因
- 物件購入前に配管状況を確認していなかった
- 壁内や床下の図面が不十分だった
対策
- 内見時または契約前に給排水・ガス管の材質と劣化状況をチェック
- 専有部分だけでなく共用部分(管理組合の規定)も確認
✅ プロの視点:築年数が経過した物件は、表面だけでなく“見えない部分”の劣化を想定しておくべきです。
失敗談2:管理規約で希望の工事ができなかった
ケース概要
床材をフローリングにしたかったが、管理規約で遮音等級LL-45以上が義務付けられており、希望の素材が使えなかった。
原因
- 管理規約を確認せずにリフォームプランを立てた
対策
- 物件購入時に必ず管理規約・使用細則をチェック
- 工事の可否(フローリング、配管移動、間取り変更)を事前に管理組合に確認
✅ プロの視点:マンションは“専有部分”でも完全に自由とは限りません。工事内容に制限があることを前提に計画を立てましょう。
失敗談3:工事中に追加費用がどんどん発生
ケース概要
解体してみると下地の傷みがひどく、床・壁・天井すべてに追加工事が必要に。見積額が50万円以上アップ。
原因
- 解体前に劣化状況を十分に確認できなかった
- スケルトンリフォームにリスクを想定していなかった
対策
- 解体工事前に予備費を全体予算の15〜20%確保
- 現場調査・インスペクション(住宅診断)を活用
✅ プロの視点:見えない部分にこそコストがかかります。”想定外”を想定する予算組みが重要です。
失敗談4:間取り変更後の動線が悪かった
ケース概要
LDKを広くするために壁を撤去したが、収納が減り、冷蔵庫の配置にも困った。
原因
- インテリア重視で設計し、生活動線や収納を軽視
対策
- 暮らし方・家族構成に合わせた動線を重視した設計にする
- 設計士やインテリアコーディネーターと事前に十分な打ち合わせを
✅ プロの視点:”見た目”と”使い勝手”は必ずしも両立しません。後者の優先が長期満足に繋がります。
失敗談5:設備をハイスペックにしすぎて予算超過
ケース概要
最新のシステムキッチン、浴室乾燥、床暖房などを導入したら、内装費が削られる結果に。
原因
- 設備を“欲しい機能”で選びすぎた
- 予算配分のバランスが取れていなかった
対策
- “生活に不可欠な設備”と”あれば便利な機能”を明確に分類
- 優先順位を決めて段階的に導入する方法も検討
✅ プロの視点:すべての希望を一度に叶えようとせず、将来のアップグレードも視野に入れるのが現実的です。
失敗談6:コンセントやスイッチの位置が不便
ケース概要
家具を置いたらスイッチが隠れた、コンセントが足りないなどの不満が多数。
原因
- 設計段階で生活イメージが不十分だった
対策
- 家具配置を含めた生活導線をシミュレーション
- コンセントは“使わないより多い方が良い”を前提に配置
✅ プロの視点:照明や家電の使用場所を事前に決めておくことで、ストレスのない配線計画が実現します。
失敗談7:業者との意思疎通がうまくいかなかった
ケース概要
完成したらイメージと違う仕上がりに。「言った・言わない」のトラブルに発展。
原因
- 打ち合わせの記録が不十分
- 素材・色・仕上げなどを曖昧に伝えていた
対策
- 書面・メールでやり取りを残す
- カタログやサンプルで具体的な仕上がりを共有
- 担当者との相性や説明力も重視して業者選びを
✅ プロの視点:“伝えたつもり”が最も危険。具体的に、明確に、記録を残すことが成功の鍵です。
まとめ:中古マンションリフォームは“調査”と“計画”が成功のカギ
中古マンションのリフォームは、自分好みの住まいを手に入れるチャンスである一方、想定外のリスクもつきものです。
後悔を避けるためには:
- 配管や下地など見えない部分の劣化確認
- 管理規約・使用細則の読み込み
- 十分な打ち合わせと予算配分
- 信頼できる業者選びと情報共有
まずは複数の業者に相談し、提案・金額・対応力を比較することから始めましょう。
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この記事が、あなたの理想のマンション暮らしの実現に少しでもお役に立てば幸いです。