無垢材フローリングは、木そのものの温もりと美しさが魅力の床材です。木造住宅との相性も良く、「家の雰囲気を一気に変えたい」「足元の快適性を高めたい」といった理由で選ばれる方も多いです。
筆者はリフォーム会社で10年以上現場を経験し、数多くの無垢フローリング施工を手掛けてきました。この記事では、その経験をもとに「無垢材フローリングの特徴・木造住宅との相性・施工時の注意点・費用相場」などを分かりやすく解説します。
■ 無垢材フローリングとは?
無垢材とは、合板や複合材ではなく、天然木をそのまま加工した木材のことです。1枚板であるため、木の質感や香り、足ざわりなどをダイレクトに感じられるのが特徴です。
代表的な無垢材の種類:
- スギ:軽くて柔らかく、香りが良い。和風の雰囲気に合う。
- ヒノキ:高耐久・抗菌性が高い。高級感もあり人気。
- オーク(ナラ):硬くて傷に強い。欧風モダンにも合う。
- メープル:明るい色合いで清潔感がある。
合板フローリングと違い、年月とともに風合いが変化していくのも、無垢材ならではの魅力です。
■ 木造住宅との相性が良い理由
- 調湿性:無垢材は湿気を吸放出する性質があり、木造住宅の自然な調湿機能をサポート。
- 断熱性・保温性:冬でも足元が冷えにくく、裸足でも快適。
- 振動吸収・防音性:木の柔らかさが音や振動を緩和し、静かな住環境に貢献。
- 施工の柔軟性:木造住宅は構造が木でできているため、無垢材の加工・調整がしやすい。
■ 無垢材フローリングに交換するメリット
- 健康にやさしい:化学物質の含有が少なく、アレルギー対策にも◎
- 経年変化が楽しめる:色合いや質感が変化し、味わいが増す
- 補修がしやすい:削って再塗装すれば、美しさが蘇る
- 資産価値が高まる:自然素材の床は評価が高く、リセール時にも有利
■ 注意点とデメリット
- 価格が高め:合板に比べて素材費・施工費が高い
- 反りやすい・割れやすい:湿度管理や施工技術が重要
- メンテナンスが必要:定期的なオイル塗布などのケアが求められる
筆者の経験では、施工時に含水率管理や床下調湿をしっかり行えば、反りや割れのリスクは大幅に軽減できます。
■ 施工方法と工期
- 直貼り工法(コンクリート下地に直接接着):主にマンション向け。調湿シート必須。
- 根太貼り工法(木造床組に直接取り付け):木造戸建てで一般的。
1室(6畳)あたりの工期:
- 解体+下地調整:約1日
- フローリング施工:約1日〜2日
- 仕上げ・清掃:約半日
計2〜3日が目安ですが、家具移動や養生時間も含めると最大1週間程度見ておくと安心です。
■ 価格・費用の相場
内容 | 相場(6帖) |
---|---|
材料費(無垢フローリング) | 6万〜15万円 |
施工費 | 4万〜10万円 |
既存床撤去・処分費 | 1万〜3万円 |
総額目安 | 11万〜28万円 |
※材質・施工方法・地域によって差があります。
※防音・断熱材の追加、床暖房対応などで別途費用が発生します。
■ 実例紹介:筆者の施工経験から
【事例①】築25年の戸建て住宅(千葉県)
- 床材:合板フローリングからオーク材無垢へ変更
- 工事内容:床撤去、下地調整、根太補強、無垢材貼り+オイル塗装
- 費用:約26万円(6帖)
- 工期:3日
- 感想:「足音が柔らかくなり、空間全体が落ち着いた雰囲気に変わった」と好評
【事例②】築15年の和モダン住宅(奈良県)
- 床材:スギ無垢材(節あり)
- 工事内容:既存フローリングの上から施工(増し貼り)
- 費用:約18万円
- 工期:2日
- 感想:「和室との統一感が生まれ、暖かみが増した」
【事例③】築30年の二世帯住宅(東京都)
- 床材:ヒノキ無垢材(節なし)+床下断熱材追加
- 工事内容:全面張り替え+床下調湿材設置
- 費用:約45万円(LDK 12帖)
- 工期:5日
- 感想:「冬場の床冷えが激減し、快適性が大幅にアップ」
■ メンテナンスと長持ちさせるコツ
- 定期的なオイル塗布(半年〜1年に1回)
- 湿度管理(室内湿度40〜60%を維持)
- 汚れ・水はすぐ拭き取る
- 重い家具にはフェルトパッドを使用
無垢材は丁寧に使えば30年〜50年以上持ちます。筆者の実家では、40年以上経っても健在な無垢床があり、味わい深い雰囲気を醸し出しています。
■ 一括見積もりサービスの活用がおすすめ
無垢材フローリングの施工は技術力が問われるため、業者選びが非常に重要です。木造住宅の構造を理解した職人であること、過去の施工事例が豊富であることを確認しましょう。
そのためにも、一括見積もりサービスを使えば:
- 経験豊富な専門業者に出会える
- 価格とプランを比較して納得の施工ができる
- 見積もり・現地調査が無料なケースも多い
筆者の現場でも、一括見積もりを通じて施工業者を決めたお客様の満足度が非常に高かった印象があります。
まとめ
無垢材フローリングは木造住宅にぴったりのリフォーム素材であり、その自然な質感や快適性は一度使えば手放せなくなる魅力があります。
施工には確かな技術とメンテナンスの知識が必要ですが、信頼できる業者としっかりした準備をすれば、家の価値も暮らしの質も大きく向上します。
まずは現地調査と見積もりから始めてみましょう。無垢材フローリングに交換することで、あなたの木造住宅がより豊かな空間に生まれ変わるはずです。
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この記事が、皆さまの住まいづくりに少しでもお役に立てば幸いです。