「家族が増えてリビングが手狭に感じる」「隣の和室とつなげて広く使いたい」
木造住宅におけるリビング拡張リフォームは、生活の質を大きく向上させる人気のリフォームのひとつです。ただし、間取りの変更や構造補強が必要になるケースも多く、費用や工期の把握がとても重要です。
この記事では、木造住宅リフォームの専門家である筆者が、リビング拡張の方法・費用相場・注意点・実例を詳しくご紹介します。
■ リビング拡張リフォームの主なパターン
パターン | 内容 | 特徴 |
---|---|---|
隣室との一体化 | 和室や洋室との壁を撤去してリビング化 | 最も手軽で人気。構造の確認が必須 |
増築による拡張 | 外壁を外して外側に床面積を増やす | 費用は高めだが自由度が高い |
間取り変更(間仕切り変更) | キッチン・ダイニングと統合 | 導線・使い勝手の改善に有効 |
■ 工事に必要な確認事項
- 壁の構造的役割(筋交い・柱の有無)
- 増築時の建ぺい率・容積率の確認
- 梁補強や基礎補強の有無
- 隣接部屋との床・天井の高さ差
- 建築確認申請が必要な場合も
筆者が担当した現場でも、壁撤去が予定されていた場所に耐力壁があり、梁補強の追加が必要になった事例があります。
■ 費用相場(6畳分拡張の例)
工事内容 | 費用目安 |
---|---|
壁撤去+内装統一 | 約20万〜40万円 |
間仕切り変更+床・天井工事 | 約30万〜60万円 |
増築(6畳程度) | 約100万〜200万円 |
床のバリアフリー化 | 約10万〜25万円 |
照明・コンセント移設 | 約3万〜10万円 |
■ 実際のリビング拡張事例
【事例①】築25年 木造住宅(千葉県)
- 内容:6畳和室とリビングを一体化、畳撤去・フローリング統一
- 費用:約45万円
- 工期:4日
- ポイント:壁を撤去したことで開放感が大幅にアップ
【事例②】築30年 平屋住宅(奈良県)
- 内容:4畳分の増築+掃き出し窓追加
- 費用:約165万円(外構復旧含む)
- 工期:14日
- ポイント:南側に明るいスペースを確保。既存部分との段差調整も実施
【事例③】築20年 二世帯住宅(埼玉県)
- 内容:LDKの間仕切り変更+フローリング張替え
- 費用:約85万円
- 工期:7日
- ポイント:親世帯の導線改善と収納の再設計も同時に行った
■ 注意点と事前準備
- 構造上撤去できない壁もある
- 必ず事前に建築士・施工業者の現地調査を受ける
- 床や天井の仕上げが分断されると不自然に
- 同じ仕上げ材で統一すると美しい
- 照明やスイッチの位置調整が必要に
- 動線・生活スタイルに合わせて再設計
- 住みながらの工事は騒音・ほこり対策を
- 補助金対象となるケースもあり(バリアフリー化・断熱改修など)
■ 業者選びと一括見積もりの活用
リビング拡張は、設計力と施工力の両方が問われる工事です。相見積もりを通じて、信頼できる業者を選定しましょう。
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まとめ
木造住宅のリビング拡張リフォームは、家族のライフスタイルに合わせて空間を柔軟に変える大きなチャンスです。
構造・法規・動線・コストなどの複数の要素を考慮しながら、安全で快適な広々リビングを実現するには、専門業者との綿密な打ち合わせが不可欠です。
まずは現地調査と見積もりから始めてみましょう。