「冬の窓際が寒い」「結露がひどい」「冷暖房の効きが悪い」
こうした悩みの多くは、窓の断熱性能の低さが原因です。特に築年数の経った木造住宅では、単板ガラスやアルミサッシが多く採用されており、外気の影響を受けやすい構造になっています。
この記事では、窓リフォームを多数手がけてきた筆者が、断熱窓の種類・性能の違い・費用相場・補助金情報・施工事例などを専門的に解説します。
■ なぜ窓の断熱が重要なのか?
項目 | 内容 |
---|---|
熱の流出入 | 家の断熱性能の約50%は窓が原因(夏の侵入・冬の流出) |
結露の原因 | 外気温との差が大きいと結露が発生し、カビ・腐食の原因に |
冷暖房効率 | 窓の断熱性が高いとエアコンの効率も良くなり省エネに |
→ 窓の断熱性能を上げることは、快適な室内環境づくりの基本です。
■ 断熱窓の種類と性能
窓タイプ | ガラス仕様 | サッシ素材 | 特徴 |
---|---|---|---|
単板ガラス | 1枚ガラス | アルミ | 最も断熱性が低い(旧式) |
複層ガラス(ペアガラス) | 2枚ガラス+空気層 | アルミ・樹脂複合 | 標準的な断熱仕様 |
Low-E複層ガラス | ガラスに特殊金属膜+空気層 | 樹脂 | 遮熱・断熱に優れる |
トリプルガラス | 3枚ガラス+2つの空気層 | 樹脂 | 最高クラスの断熱性能 |
■ リフォームの方法
方法 | 内容 | 特徴 |
---|---|---|
内窓設置(二重窓) | 既存窓の内側に新たな窓を設置 | 工期短く、費用も抑えられる |
サッシ交換(カバー工法) | 既存枠ごと新しい窓に交換 | 断熱性・防音性の向上が大きい |
ガラスのみ交換 | ガラス部分だけを複層・Low-Eに変更 | 枠が劣化していない場合に有効 |
■ 費用相場(1ヶ所あたり)
工事内容 | 費用目安 |
---|---|
内窓設置(複層ガラス) | 約5万〜10万円 |
内窓設置(Low-E複層) | 約8万〜13万円 |
サッシ交換(カバー工法) | 約15万〜25万円 |
ガラスのみ交換(複層) | 約3万〜8万円 |
※設置場所のサイズやサッシ形状により変動
■ 実際の施工事例
【事例①】築28年 木造住宅(東京都)
- 内容:内窓(Low-E複層)4ヶ所設置
- 工期:1日
- 費用:約36万円
- 効果:「窓際の冷え込みがなくなり、結露もほぼゼロに」
【事例②】築22年 木造2階建て(福岡県)
- 内容:既存アルミサッシを樹脂サッシ+Low-Eガラスに交換
- 工期:2日
- 費用:約82万円(5ヶ所)
- 効果:「冷暖房効率が明らかに向上し、静音性もアップ」
■ 補助金制度の活用(2025年現在)
制度名 | 内容 |
---|---|
先進的窓リノベ事業 | 窓断熱改修に対して最大200万円まで補助(等級・面積による) |
こどもエコすまい支援事業 | 子育て世帯の断熱リフォームに対応(最大20万円) |
各自治体のリフォーム補助 | 条件により5万〜30万円支給(申請が必要) |
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■ 注意点と業者選びのポイント
- 窓の断熱性能は「ガラス+サッシ」のセットで考えるべき
- 既存の窓枠の劣化具合によって工法が変わるため、現地調査が重要
- 補助金申請のサポートをしてくれる業者を選ぶと安心
- 相見積もりで価格と提案内容を比較するのが理想
まとめ
木造住宅でも、断熱窓の導入によって室内の快適性・省エネ性・健康性が大きく向上します。
予算や施工内容に応じて、内窓設置・サッシ交換・ガラス交換など最適な手法を選択し、補助金制度も活用して、賢く快適な住環境を手に入れましょう。