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高齢者向けに手すり設置 木造住宅の費用相場と施工例

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日本は世界でも有数の長寿国であり、高齢者の住まいの安全性を高めるリフォーム需要が年々高まっています。中でも、「手すりの設置」は最も基本的で重要なバリアフリー対策の一つです。

筆者は木造住宅専門のリフォーム会社に10年以上勤務してきた経験があり、これまで多数の手すり設置工事を担当してきました。本記事では、実際の現場経験を踏まえつつ、高齢者の安全と快適性を支える「手すり設置工事」について、費用相場・施工方法・事例をわかりやすくご紹介します。


■ なぜ手すりが必要なのか?

高齢になると筋力やバランス感覚が低下し、日常の動作でも転倒リスクが高まります。実際、家庭内での転倒事故は年間数万件にも上り、その多くが「段差の昇降」や「浴室内の移動」によるものです。

手すりを設置することで:

  • 転倒・転落リスクを大幅に低減
  • 動作時の心理的不安を軽減
  • 自立した生活を長く続けられる

といった大きなメリットがあります。


■ 手すりの設置が推奨される場所

高齢者にとって「動作の切り替え」が発生する場所は、転倒しやすいポイントです。特に以下のような箇所には手すり設置を推奨します。

  • 玄関の上がり框(かまち)
  • トイレの横壁
  • 廊下や階段
  • 浴室・脱衣所
  • ベッド脇や寝室出入り口

特に木造住宅は築年数が古くなると段差が多く、床材の沈みやすさも相まって転倒リスクが増します。


■ 手すり設置の種類と選び方

手すりは設置場所や用途に応じて形状や固定方法が異なります。

① 壁付け型(固定タイプ)
  • 一般的なタイプ。壁にしっかり固定するため、安定性が高い
  • 木造住宅の柱や間柱にビス固定できれば耐久性抜群
② スタンド型(自立タイプ)
  • 壁がない場所や賃貸住宅でも設置可能
  • 安定性にはやや欠けるが、床材への影響が少ない
③ 吸着・吸盤型
  • 浴室など一時的に設置したい場所に向いている
  • 長期的な使用には向かない(劣化・脱落のリスクあり)
④ 天井突っ張り型
  • トイレや玄関などで使用。構造に依存せず設置可能
  • 圧迫感があるため、使う場所を慎重に選ぶ必要がある

■ 木造住宅における施工のポイント

筆者が現場で特に注意しているのは、「下地の確認」と「適切な高さの設計」です。

  • 下地が柱や間柱にあるかを確認:下地がない場合は補強板を用いるか、壁の一部を開けて下地材を追加する必要があります。
  • 高さの基準は一般的に750mm〜850mm:使用者の身長や可動域に応じて調整

現場ではご高齢のご本人と一緒に手すりの高さを試しながら決定することが多いです。


■ 手すり設置の費用相場

設置場所内容費用相場
トイレL字型手すり+壁下地補強2万〜4万円
浴室防水手すり+吸着orビス固定2万〜5万円
階段木製 or 金属製の長尺手すり3万〜7万円
玄関上がり框用の縦型手すり1.5万〜3万円
廊下連続手すり+ブラケット固定3万〜6万円

※使用する素材(木・ステンレス・樹脂など)や施工環境により価格が変動します。


■ 介護保険や自治体の補助制度を活用しよう

高齢者の住宅改修では、介護保険による住宅改修費の補助(上限20万円まで、自己負担1〜3割)を利用できる場合があります。申請には、

  1. ケアマネジャーによる事前申請
  2. 工事前の見積書・写真の提出
  3. 工事完了後の報告書提出

などの手順が必要ですが、筆者の経験では7割以上のお客様がこの制度を活用しています。また、自治体によっては独自の補助制度もあるため、役所への確認もおすすめです。


■ 施工事例紹介

【事例①】80代夫婦の木造平屋住宅(千葉県)
  • 設置場所:トイレ・浴室・廊下
  • 内容:L字型手すり・長尺手すり・防水手すり設置
  • 工事期間:1日
  • 費用:約11万円(介護保険適用で自己負担2万円)
【事例②】築40年木造住宅の階段リフォーム(京都府)
  • 内容:階段の両側に木製手すり設置+段差調整
  • 工期:2日
  • 費用:8万円
  • コメント:「手すりがあるだけで怖くなくなった」とお客様に喜ばれました。
【事例③】玄関アプローチの手すり追加(茨城県)
  • 内容:屋外用アルミ製手すり(防錆加工)
  • 費用:6.5万円
  • 特徴:屋外用なので耐候性・滑り止め処理あり

■ 導入のポイントと注意点

  • 現地調査が必須:壁の材質や構造、下地の有無などを確認する必要があります。
  • 使用者の体格・動作範囲に合わせた設計:万人向けではなく、個別対応が基本
  • デザイン性の配慮も重要:生活空間に馴染む色・形状を選ぶことで長く使いやすくなります。

■ 一括見積もりサイトの活用がおすすめ

手すり工事は小規模ながら、業者選びで仕上がりの満足度が大きく変わります。筆者の経験上、「最初の業者選び」が成功のカギです。

一括見積もりサービスを使えば、

  • 優良な業者を比較・検討できる
  • 複数のプランを無料で見積もりしてもらえる
  • 時間と費用の無駄を防げる

というメリットがあります。木造住宅に強い業者を探すのにも最適です。


まとめ

高齢者の安全な住まいづくりには、手すりの設置が不可欠です。特に木造住宅では構造や材質に合わせた設計・施工が重要となります。

施工事例や費用相場を参考に、まずは現地調査と見積もりから始めてみてください。介護保険制度や補助金をうまく活用することで、負担を抑えながら安心・快適な住まいに近づけることができます。

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