日常生活の中で、誤って壁に穴を開けてしまった経験はありませんか?家具の角がぶつかった、ドアノブが壁にあたった、子どもがぶつかった——そんなちょっとしたアクシデントで、意外と簡単に壁に穴が空いてしまうのが、特に石膏ボードを使用した木造住宅の壁です。
今回は、10年以上リフォームの現場で壁補修にも多数携わってきた筆者が、自分でできる壁穴の補修方法と、その際にかかる材料費を詳しくご紹介します。
■ 壁穴の大きさ別、補修の考え方
まず、壁穴の大きさによって対処法が異なります。
- 小さな穴(直径1cm以下)
- 画鋲やネジ跡、ピンホール程度
- パテ埋め+簡易塗装で対応可能
- 中くらいの穴(直径5cm〜10cm)
- ドアノブがぶつかった、物がぶつかって空いた程度
- ボード部分を切り取り、パッチ補修
- 大きな穴(直径15cm以上)
- 子どもがぶつかった、家具が倒れた、ペットの破損等
- 補強材や下地が必要な場合もあり、しっかり補修が必要
■ 用意する道具と材料
ホームセンターやネット通販で入手できるもので、自力での修繕は十分可能です。
【必要な道具】
- カッター or 石膏ボード用ノコギリ
- パテベラ(ヘラ)
- サンドペーパー(#120〜#400)
- 定規・鉛筆
【材料】(例:直径10cm程度の穴の場合)
- 補修用パネル(または石膏ボード端材):100円〜300円
- 石膏ボード用パテ:300円〜700円
- メッシュテープ or 補修用シール:300円〜500円
- クロス用補修シート or クロスの切れ端:500円〜1,000円
- (必要に応じて)補強板・接着剤:300円〜
合計目安:1,500円〜2,500円程度
■ 補修手順(中程度の穴を想定)
以下は、筆者が現場でよく行っていた標準的な手順です。
- 穴の周囲を四角くカット
- 穴の周りを四角形に切り取り、凹凸をなくす。
- 補強板を取り付ける(必要な場合)
- 穴の中に木片(ベニヤ板など)を裏側から固定し、補修材が乗るようにする。
- 補修パネルをはめ込む
- 周囲に合わせて切ったボード片を穴にはめ込み、固定。
- メッシュテープを貼る
- 継ぎ目にメッシュテープを貼ってひび割れを防止。
- パテ埋め→乾燥→研磨(2〜3回繰り返し)
- パテをヘラで塗布し、完全乾燥後にヤスリがけ。
- 平滑になるまで繰り返す。
- クロス貼り or タッチアップ塗装
- 周囲と似たクロス素材を貼るか、塗料で塗装。
■ プロならではのコツと注意点
- パテの厚みは薄く均一に、重ね塗りで調整
- サンドペーパーは粗さを変えて仕上げを丁寧に
- 周囲のクロスの色や柄に近いものを選ぶ
- 湿気や直射日光が当たらない場所で作業すること
また、下地材の劣化が激しい場合や、壁内部に断熱材・配線がある場合は自己判断せずプロに相談しましょう。筆者も、下地が腐食しており補修だけでは済まず、壁一面を張り替えた例を何度も経験しています。
■ 実際のセルフ補修事例
【事例①】ドアノブで空いた10cm穴(東京都・賃貸)
- 使用材料:石膏ボード端材、パテ、クロス補修シート
- 作業時間:約1.5時間(乾燥時間除く)
- 費用:約1,800円
- 仕上がり:やや目立つが退去時は問題なし
【事例②】子どもがぶつかって空けた15cmの穴(埼玉県・戸建)
- 使用材料:補強板、パテ、クロス貼り替え
- 作業時間:約3時間(乾燥含め翌日仕上げ)
- 費用:約3,000円
- 仕上がり:ほぼ目立たず、家族も満足
■ 専門業者に依頼するべきケース
以下のような場合は、無理せず専門業者に相談するのが得策です。
- 穴のサイズが20cm以上で広範囲
- 壁内部に断熱材や電気配線がある場合
- 下地(柱や合板など)が明らかに腐食している
- 美観・強度を重視するリビングや人目につく壁
プロによる施工費用目安(直径10〜20cm程度):
- 15,000円〜30,000円程度(内容や地域による)
■ 一括見積もりサービスの活用で安心&納得
壁補修を業者に依頼する場合、複数社から見積もりを取るのが失敗しないコツです。一括見積もりサービスを利用すれば、
- 適正価格の把握が簡単
- 実績ある業者と比較できる
- 自宅に合った補修プランが見つかる
筆者の現場でも、「最初はDIYを検討したけど、比較してみたら業者の方がコスパ良かった」との声を多く聞きました。
まとめ
壁穴の補修は、穴の大きさと状態に応じてDIYも十分可能です。パテやテープなどの材料は安価で、簡単な手順を踏めば意外と綺麗に仕上がります。ただし、構造上の問題や大きな破損の場合は専門家の判断が必要です。
まずは現状を見極めた上で、補修方法を選択しましょう。セルフ補修に不安がある方は、無料で使える一括見積もりサイトで業者と相談してみるのもおすすめです。
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快適で安全な住まいを保つための第一歩として、ぜひ活用してみてください。