リフォーム成功のコツ PR

木造住宅の耐震診断〜補強リフォーム、費用相場は?

Earthquake resistance diagnosis and renovation of wooden houses
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

地震大国・日本において、木造住宅の耐震性は住まいの安全を守るうえで極めて重要な要素です。特に昭和56年(1981年)以前に建てられた木造住宅は、旧耐震基準で建てられており、現在の基準を満たしていない可能性が高いため、耐震診断と補強工事の必要性が高まっています。

この記事では、リフォーム会社で10年以上木造住宅の診断・補強工事を担当してきた筆者が、「耐震診断の流れ」「補強方法と費用相場」「実際の施工事例」など、プロの視点で徹底解説します。


■ 耐震診断とは?

耐震診断とは、建物が地震に対してどれだけの強さを持っているかを調べる調査です。木造住宅では、構造材の劣化状況や壁の配置、基礎の状態などを総合的に判断し、現行の耐震基準に照らし合わせて耐震性能を数値化します。

【主な診断項目】
  • 壁の配置バランス(耐力壁のバランス)
  • 接合部の補強状況
  • 土台・柱の腐食やシロアリ被害
  • 基礎の種類(無筋コンクリートか鉄筋か)
  • 屋根の重さ(瓦・金属屋根など)
【診断方法】
  • 簡易診断(図面・目視中心、無料〜1万円程度)
  • 精密診断(図面+現地調査、5万〜15万円程度)

筆者の経験上、精密診断を受けることで補強の必要性や優先度がより明確になり、予算に応じた施工計画が立てやすくなります。


■ 補強リフォームの内容と工法

診断の結果をもとに、住宅の弱点を補う形で耐震補強を行います。

① 壁の補強(耐力壁の追加・補強)
  • 筋交い(すじかい)の追加
  • 合板(構造用合板)による壁補強
  • 耐震パネルの設置
② 接合部の金物補強
  • 柱・梁・土台の接合部に耐震金物を取り付け
  • 引き抜き防止、横揺れ対策
③ 基礎補強
  • 無筋コンクリート基礎の補強(鉄筋巻き補強・増し打ち)
  • クラック(ひび割れ)補修
④ 屋根の軽量化
  • 重たい和瓦から軽量金属屋根への葺き替え
  • 重心を下げることで倒壊リスク軽減
⑤ 床下・小屋裏の補強
  • 水平構面の剛性向上(構造用合板の追加)
  • 雨漏り箇所の修繕

■ 耐震補強リフォームの費用相場

工事内容費用相場
耐震診断(精密)5万〜15万円
壁の補強(1箇所)約5万〜20万円
接合部金物取付(1箇所)約5,000円〜1万円
基礎補強(部分)約20万〜50万円
屋根葺き替え(30坪)約80万〜150万円
全体的な耐震補強(戸建て一軒)約100万〜300万円

※工事範囲や劣化状況により価格は変動します。


■ 耐震リフォームの助成金制度

多くの自治体では、耐震診断・補強工事に対する助成金制度を設けています。

【支援内容の例】
  • 耐震診断費用の全額または一部補助
  • 補強工事費の1/2〜2/3を補助(上限100万〜200万円)

※各自治体により内容が異なるため、市区町村の公式HPまたは建築士事務所を通じて事前確認が必須です。


■ 耐震補強リフォームの施工事例

【事例①】築45年 木造平屋住宅(東京都)
  • 診断結果:耐震指数0.3(震度6以上で倒壊の恐れ)
  • 工事内容:耐力壁追加、金物補強、基礎補修
  • 工事費用:約180万円
  • 助成金利用:120万円
  • 工期:約3週間
  • コメント:自治体の補助を活用して自己負担を大幅に軽減できた
【事例②】築38年 木造2階建て(愛知県)
  • 症状:地震時に家が大きく揺れる
  • 診断:接合部の弱さ+屋根の重量過多
  • 工事内容:屋根軽量化+梁の補強+金物設置
  • 工事費用:約220万円
  • 工期:2週間
  • コメント:葺き替えにより地震時の揺れが大幅に軽減

■ 専門家のアドバイス

  • 診断・設計・施工を一貫して対応できる業者がベスト
  • 耐震設計に精通した建築士が関与しているか要確認
  • 安さだけで選ばず、施工実績・保証体制を重視する

筆者の経験では、施工前に「構造計算と優先度設計」をしっかり行った案件ほど、住まい手の満足度が高い傾向にあります。


■ 一括見積もりサービスを活用しよう

耐震補強リフォームは、調査・設計・施工と多くの工程を伴うため、複数業者から見積もりを取って比較することが不可欠です。

一括見積もりサイトを使うメリット

  • 信頼できる複数業者と同時にやり取りできる
  • 相場観がわかるので、予算調整がしやすい
  • 営業トラブルを避けながら情報収集できる

筆者が現場でサポートしていたお客様の多くが、
「比較してよかった」「他社では見逃されていた劣化を指摘してくれた」といった声を寄せてくださいました。


まとめ

木造住宅の耐震診断と補強リフォームは、家族の命を守るための“備え”です。目に見えない構造部分の老朽化は見落としやすいため、定期的な診断と適切な補強工事が不可欠です。

まずは耐震診断から始め、必要な補強箇所を明らかにすること。そして、信頼できる業者と一緒に、自分の家に合った無理のない施工プランを立てましょう。

👉 全国優良リフォーム会社への一括見積もりなら【リショップナビ】

未来の災害に備える安心を、今から準備しませんか?