「お風呂に入る時に段差が怖い」「介護中に転倒が心配」「将来のために早めに対策したい」
こうした悩みや不安を持つご家庭では、お風呂のバリアフリー化が注目されています。特に木造住宅では、従来のお風呂が段差のある在来工法になっていることが多く、段差の解消・手すりの設置・滑り止めの施工などが重要なポイントです。
この記事では、浴室リフォームに数多く関わってきた筆者が、バリアフリー化の内容、具体的な工事方法、費用相場、実際の事例、補助金情報について解説します。
■ なぜ浴室のバリアフリー化が必要か?
理由 | 内容 |
---|---|
転倒リスクの低減 | 脱衣所→浴室の段差でつまずく事故が多発 |
介助のしやすさ | 車椅子・介助動作の導線確保 |
高齢者・障がい者への対応 | 自立入浴・移動のサポートに繋がる |
将来への備え | 自分たちの老後を見据えた安心設計 |
■ バリアフリー化の工事内容と方法
工事項目 | 内容 | 対応方法 |
---|---|---|
段差の解消 | 浴室入口の床段差をゼロに | ユニットバスへ変更、床高さ調整 |
手すりの設置 | 浴槽横・出入口に手すりを取り付け | 壁下地補強+L型・I型手すり |
滑り止め床材の導入 | 転倒防止のための防滑性素材 | シート・タイル・樹脂床材 |
引き戸への変更 | ドアの開閉動作を軽くする | 折れ戸→引き戸・アウトセットドアへ |
浴槽のまたぎ高さ軽減 | 浴槽高さの低い製品へ交換 | 脱衣→洗い場→浴槽の導線を改善 |
■ 費用相場(在来→ユニットバス+バリアフリー化)
工事内容 | 費用目安 |
---|---|
ユニットバス(バリアフリー仕様) | 約80万〜130万円 |
段差解消+床高さ調整工事 | 約10万〜30万円 |
手すり3ヶ所取付(下地補強込) | 約3万〜7万円 |
引き戸交換(ドア枠込) | 約8万〜15万円 |
滑り止め床材施工 | 約5万〜12万円 |
合計 | 約100万〜160万円程度 |
※浴室の広さや既存の構造により費用は変動します。
■ 実際の施工事例
【事例①】築30年 木造住宅(東京都)
- 内容:タイル在来浴室→ユニットバス+手すり3箇所+段差ゼロ
- 工期:6日
- 費用:約124万円
- 効果:「冬でも足元が暖かく、母が1人で入浴できるようになった」
【事例②】築25年 平屋住宅(福岡県)
- 内容:引き戸交換+防滑床材+手すり+浴槽交換(またぎ高さ42cm→36cm)
- 工期:4日
- 費用:約89万円
- 効果:「介助がしやすくなり、転倒の不安も減った」
【事例③】築20年 木造住宅(新潟県)
- 内容:ユニットバス更新+段差調整+浴室暖房乾燥機設置
- 工期:5日
- 費用:約110万円
- 効果:「ヒートショック対策もできて快適さが大きく向上」
■ 補助金・助成制度の活用
制度名 | 内容 |
---|---|
介護保険「住宅改修費」 | 要介護認定ありで最大20万円支給(1割〜3割負担) |
長寿社会対応住宅整備事業 | 高齢者向け改修に補助(自治体による) |
こどもエコすまい支援事業 | ユニットバス断熱・バリアフリー化にも対応(条件付き) |
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まとめ
お風呂のバリアフリー化は、快適性だけでなく安全性・将来性を高める有効な投資です。
段差の解消・手すりの設置・床の滑り止め・引き戸への変更などを組み合わせることで、家族全員にとって使いやすい浴室に生まれ変わります。
まずは現状を確認し、専門業者に相談・見積もりを依頼してみましょう。