こんにちは。私は元リフォーム会社で10年以上現場監督・営業・設計に携わり、300件以上のリフォームを経験してきました。現在はその経験を活かし、消費者が後悔しないためのリフォーム情報を発信しています。
今回は、私が実際に対応したお客様の「見積もりだけで業者を決めて後悔した」リアルな事例をもとに、リフォームで陥りがちな落とし穴とその回避法を解説します。
【体験談】価格の安さで即決したAさんのケース
概要
- 工事内容:戸建ての外壁塗装
- 工事費用:税込65万円(他社は80〜90万円台)
- 業者:地元でチラシ配布していた新興企業
ストーリー
Aさんは60代のご夫婦。外壁の汚れと劣化が気になり、近所に配られていた格安チラシを見て見積もりを依頼。数日後に訪問した営業マンが提示したのは、他社と比べて20万円以上安い見積もりでした。
その場で即決。金額に満足し、工事は1週間後にスタート。しかし、ここから想定外の事態が連発します。
後悔ポイント1:工事の説明がほとんどなかった
Aさんは「外壁塗装なんてどこも同じでしょ?」と思っていたそうです。ところが、実際には:
- 下地処理(高圧洗浄・シーリング補修)が不十分
- 塗装の重ね塗りが2回ではなく、1回で終わっていた
- 工事後、2年でチョーキング現象(塗装の粉化)が発生
解説
安い見積もりには理由があります。材料費を削る、人件費を削る、工程を省く。これらが品質低下につながり、結果的に短期間で再塗装が必要になってしまいます。
後悔ポイント2:下請け職人の技術に差があった
工事にはAさん宅に来た営業マンは一切関与せず、見知らぬ下請け業者が来て作業を行いました。養生(塗料がつかないよう保護する作業)も甘く、窓枠や玄関周りに塗料の飛び散りが目立ちました。
解説
リフォーム業者の中には、営業だけして工事は下請けに丸投げする体制もあります。安さの裏には施工管理の手抜きがある場合もあるのです。
後悔ポイント3:アフターサービスがなかった
工事完了後、1ヶ月ほどして一部塗膜の浮きが発生。連絡しても「保証対象外」と言われ、それ以上は対応してもらえませんでした。
契約時には保証内容の説明はほとんどなく、書面も簡易なものでした。
解説
リフォームにおいて保証やアフターサービスは非常に重要です。特に外装工事や水回りは、施工直後ではなく数ヶ月後に不具合が出るケースが多いです。
なぜ「見積もりだけ」で判断してしまうのか?
Aさんのように、金額の安さに惹かれて即決してしまう方は少なくありません。その背景には:
- 初めてのリフォームで知識がない
- 他社の見積もりが高すぎるように見える
- 営業トークがうまい
- 「早くやらないと値上げする」と急がされる
という心理的要因が影響しています。
リフォーム業者選びで本当に見るべき5つのポイント
- 施工内容の詳細説明があるか?
- どの材料を使い、どんな手順で進めるのか明記されているか
- 施工管理は自社か下請けか?
- 自社職人か、外注任せかで品質は大きく異なります
- 保証内容が明記されているか?
- 保証年数、対象範囲、アフター対応の体制をチェック
- 見積もりの内訳が明確か?
- 一式表記ではなく、材料費・工賃・諸経費が分かれているか
- 複数社と比較したか?
- 比較せずに決めるのは大きなリスクです
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私がアドバイスしたことと、Aさんのその後
Aさんに相談された私は、まず工事の状態を確認し、塗膜の劣化や施工の甘さを写真で記録。そのうえで、第三者機関の住宅相談窓口を紹介し、今後の対応についてアドバイスしました。
最終的にAさんは、別の業者で再塗装を依頼。今度は相見積もりをしっかり取り、説明と保証内容を丁寧に確認したうえで契約されました。
まとめ:価格だけで選ぶと、結局高くつく
リフォームで一番避けるべきなのは、「見積もりが安いから」という理由だけで契約してしまうことです。安さには必ず理由があり、そこに品質やサービスの低下が潜んでいることが多いのです。
Aさんのような後悔を避けるには:
- 必ず複数社から見積もりを取り、比較する
- 工事内容・工程・保証内容を詳しく確認する
- 契約を急かされたら一度冷静になる
これらを意識することで、失敗のリスクを大きく減らすことができます。
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経験者として、あなたのリフォームが後悔のないものになることを心から願っています。